入荷案内 モダントリノの製作者達

2017/09/15

Giovanni Francesco Pressenda(Vn.Turin 1835)

Giuseppe Antonio Rocca (Vn.Turin 1861 / Vc.Turin 1853 )

Annibal Fagnola (Vn.Turin 1907)

 

現在WE LOVE MUSIC(株)ではG.F.プレッセンダ、G.ロッカ、A.ファニョーラが入荷しております。トリノ派の流れを辿りながら弾き比べることで感じられることもあるのではないでしょうか。全て試奏可能となっておりますので是非ご自身で体験してみてください。

ナポレオンの侵攻に伴い18世紀末にフランス領となったトリノの楽器は、その地理的要因からフランスの影響を強く受け、ややフラットな外観と力強い音色で高い人気を誇っています。

 

 

モダントリノを代表するプレッセンダ(1777~1854)は長い間クレモナのL.ストリオーニの弟子だとされてきましたが、近年の研究では、フランス人の経営する工房で修行していたと考えられています。F字孔はやや長く、スクロールのセンターに残るケガキ線はプレッセンダの作品の多くに見られる特徴です。特に少し暗めの赤茶色のオイルニスは唯一無二のものでしょう。大変パワーのある楽器であると同時に美しい音色も兼ね備えています。現在プレッセンダはモダンイタリアンの中で最も重要な製作者だと考えられています。

 

プレッセンダの元で働いていたG.ロッカ(1807~1865)は独立後、師のモデルから離れ、ストラディヴァリとガルネリ・デル・ジェスのコピーを数多く製作しています。プレッセンダよりも薄くやや硬い晩年の黄色いニスは一見フランスの楽器を思わせますが、音は非常に良く同時代の製作者とは一線を画しています。ロッカは生涯で5回も結婚しており、その時々の生活が作品に反映されていると言われています。晩年はジェノバに落ち着き、その地で亡くなっています。

 

A.ファニョーラ(1866~1939)は独学であると言われていますが恐らくリナルディの下でヴァイオリン製作を学んだのではないかと考えられています。1911年にトリノの製作コンクールで金賞を受賞するとファニョーラの楽器の人気は高まり、その人気は衰えることなく現在に至ります。ファニョーラの楽器は最上級の材料が使用されており、同地の巨匠プレッセンダ、ロッカ、そしてJ.B.ガダニーニの影響が強く感じられます。

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